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2013-11-20

保育士~実習生の受け入れについて

<保育士~実習生の受け入れについて>

最近思うことシリーズ第3弾。また長いっす。。
興味ない人はスルーしてね。

保育園には毎年、実習生がやってきます。
いわば、保育士の卵。私たちの後輩にあたる子たちです。

短大・大学の課程によっても違いますが、概ね
1回につき2週間から3週間程度の実習期間があり、
その中では、ただ様子を見るだけという、
「見学実習・観察実習」これは、
短大1年 あるいは大学2年が主です。

そして、一日・あるいは数時間のコマを実習生が指導する
「指導実習・責任実習」があります。
こちらは、短大なら2年。大学なら3年生か4年生です。

さて、Twitterの学生さんを見ていると、この実習期間。
苦しい、辛い、やめたい、逃げ出したい。なんてツイートを
よく見かけます。
もちろん、前向きでがんばっている実習生もたくさんいますが。

でも、この実習生に対して、辛く、厳しく
(時には罵声を浴びせかけ)指導する保育士って
実は少なくありません。

僕の肌感覚ですが、こっちの方が多い気がします。
大体7:3くらいの感覚。

この方たちは異口同音にこんなことを言うようです。
「甘い」
「あいさつできない」
「何しにきたんだ」
「自分で考えろ」
あげくの果てには。
「保育士向いてない」
「これだから若いもんは」
「さすがゆとり世代」

とか言われてしまうようです。

ひとつ、大きな課題が保育園側にあります。
それは
「実習生の指導方法についての体系だった指針がない」
ということです。
もしかすると、園長先生のリーダーシップがある園などは
しっかり組み立てているところもあるかも知れませんが、
そうではないところがほとんどです。

するとどうなるか。

実習生の指導が、
「たった一人の担当保育士の感覚に委ねられる」
ということになるのです。

実習生が保育園実習をする機会は概ね在学中に2回。
幼保両方の資格が取れる学校でも3~4回程度でしょう。

つまり、あたった先生の運次第。

いい先生に巡り会えれば儲けもの。
実習生いびりが趣味のような先生にあたれば、おしまい。

こんな感じです。

で。この厳しく、いや、いびるような指導をする先生が
よく言う言葉。「私の時はもっと厳しかった」。

そんなことは、知ったことかっ!! って突っ込みたくなりますが、
往々にしてあるのです。
僕はこれを、「実習生いびりの負の連鎖」と感じています。
甲子園を目指す野球部で起こる、先輩後輩の体罰事件と同じ構図です。

あくまでも私見ですが、僕は現代の保育士不足の要員のひとつに、
潜在的にあるのではないかと思っています。

これは養成校の先生方もかなり感じている方が多いようです。
「実習で生徒がつぶされて帰ってくる」と。

そして、もう一つ、現場の保育士が口にすること。

「ゆとり世代」

もう平成生まれの学生たちにとっては、一番聞きたくない言葉でしょう。
ある意味背負わされた十字架のようなモノです。

本来、僕はこの「ゆとり世代」を作ったのは我々上の世代の責任です。
そして、若者にきちんと対峙してこなかった責任逃れの言葉だと思っています。

「ゆとり世代」と感じるならば、彼らに分かる言葉で、
伝わるやり方で、工夫をして指導を考え、
教え育てていくことが私たち保育士側に求められるべきです。

よく、実習生に対して、責任実習の中身や言葉がけが、
「子どもに合ってない」とか言います。
かくいう保育士は学生さんに合った言葉がけができているのでしょうか。

今の学生さんたち。
全体的な印象を思いっきり平たくして、端的に言うならば
「とってもまじめで勤勉。しかし打たれ弱い」
僕はそう感じています。
だから、僕は彼らに届くような言葉を選び工夫しています。

もうひとつの課題。
それは、この現状を打破するのが誰なのか?という問題です。

養成校側はこの「実習で学生がつぶされる」という問題意識は
少なからずあるようです。
しかし、養成校は実習園に対して、「お願い」をして
「受け入れてもらっている」立場。

「うちの学生つぶさないで」「弱っちいけど大目に見て育ててやって」
なーんて言えるわけがありません。

分かりやすい例をあげましょう。
養成校は、実習園に菓子折を持ってきます。
養成校は、実習園に図書券を持ってきたります。

こういう力関係なのです。

「じゃあうちは受け入れません」と実習園に言われたらおしまいです。

やっぱり、私たち現場の人間が変えていくしかないんですよね。。
僕は本来は、この力関係は逆だと思います。

「大切な後輩たちを育てて送り届けてくれてありがとう」ですよ。

少なくとも、お預かりした実習生が、「保育」という仕事に向けて
前向きに精進したくなるような指導をするべきなのです。

保育士向いてない。とか、言語道断です。

僕が学生に指導すること。3つ。
 ・朝も帰りも、全ての同僚にあいさつをしよう。
 ・保護者が入ってくる入り口には背を向けない。
 ・自分から「先に」あいさつをしよう。
これだけ。

肝心要は「対大人コミュニケーションスキル」だと思っています。
ここが今の学生のちょっと弱いところ。
そこをきちんと育ててあげること。僕ら保育士に課せられた使命
だと思っています。

実習生が保育士を目指さなくなったら。
5年後、10年後。苦しむのは僕たち現役の保育士ですから。
僕らの宝を大切に育て上げましょうよ。


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コメント

>咲さん
コメントありがとうございました。
まずは実習お疲れさまでした。

当事者ではないので無責任なことは
言えませんが、いくつか。

ここで腐らずに悔しさをもって
がんばろうと言う気になれていることは
素晴らしいと思います。

また、組織や園長の雰囲気、子どもたちへの
言葉がけはいかがでしたか。
学ぶところはあったでしょうか?
大してなかったのであればその程度の保育園で
あり、こういう園には就職しないと思えば
良いと思います。


そして、その上でもう一歩謙虚になるのであれば
学校を通して、評価の低かった客観的な理由を
確認してみるのも良いのではないでしょうか。
学校の担当者にも思いを伝えた上で
何が評価の低かった原因なのか、
聞いてみるのも今後に生きる何かがあると
思います。

未来の子どもたちの笑顔のために
無理せずがんばってください。

投稿: Gacha | 2017-03-19 09:31

初めての保育所実習を終えた学生です。過去記事に失礼します。事後指導を受けたのですが、実習の評価がとても低く困惑しております。ボーッとしていることは決してなく、普通にやっていたつもりです。部分実習も自分から言ってさせと頂いたり、わからないことは先生に聞きながら行っていました。ただ、園長先生から嫌われたようでキツく当たられ、挨拶をしても無視されたりしました…。確かに自分にも至らない点はあったとは思います。ただ、悪い評価をつけられボロクソに言われ、自分より消極的な友人でさえ、皆普通の評価なのに……私の所が厳しい実習先だったのだと思いますが、モヤモヤします。悔しいので頑張らなくてはと思います。

投稿: 咲 | 2017-03-17 21:29

時々寄せてもらっていますが、いつもすごく勉強になってます。
現場を知っている保育士さんの記事は説得力がありますね。

投稿: http://hoikusibosyuu.kyuujinbosyuu.net/ | 2015-03-20 00:37

はじめまして

今、自分の保育所にも実習生が来ています。

上記に書いてある思いに非常に共感が持てます。

実習生を指導していますが、自分の指導が正しいかどうか悩みます。実習生を育てるとは何なのでしょうね?

どうか、未来の保育士を大切にして欲しいです。

投稿: | 2015-02-18 22:56

未来の保育者を大事にしたい気持ちはよく分かりますが、あまりにも大事にされすぎて(甘やかされて)も良くないこともあるかと思います。
いい塩梅で、実習の厳しさと楽しさを伝えられる保育士が増えることを祈ります。

投稿: ao | 2013-11-21 19:47

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