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2009-01-07

世界一美味い珈琲

6年間の三鷹生活で忘れられないお店がある。
そのお店は、井の頭公園のほとりに、ほんの数坪の小さなたたずまいだった。

お店の名前は「もか」

珈琲の豆売りだけの専門店だった。
週に2日はお休み。営業時間も13:00~19:00。
しかもその豆は200gで¥1300~¥1500。
「豆の仕入れに行っています」と張り紙を残して、平気で2週間くらい休んで海外へ行ってしまう。
まあ殿様商売といえばそれまででしょう。

でもここの豆で入れた珈琲を初めて飲んだとき、思わず叫んでしまった。
「なんすか!?これ!?」
それまで珈琲なんて、まずいものはあっても、うわ!って思うほど美味しい珈琲は
飲んだことがなかったけれど、この珈琲は別格だった。

言葉でその味を表現するのはむづかしいけど、ブラックなのに甘かった。
さめてもおいしい。そんな味だった。

こんなことがあった。
普段はブラックを飲めない子。
その子に、野辺山の美味しい水と、この「もか」の豆で入れた珈琲を飲ませたところ、
これなら飲める!と。
そのくらい、くせがなく、すっとのどを通る。
特にこの野辺山の水で入れた珈琲は格別だった。

実は昨年12月24日。
「もか」の店主だった標交紀(しめぎゆきとし)さんが逝去されたというのを最近知った。
昨年何度か電話をしてもつながらず、店の前に行っても閉まっていた。

マスターの焙煎したコーヒーはもう飲めない。
そう思うとすごく悲しくなってしまった。

「もか」そして標さんと出会って10年近く。
ずっと同じ珈琲を飲ませてもらっていた。

僕の家に遊びにきた人なら必ず飲んでいるであろう、「もかの珈琲」
「日本人ならネルドリップで飲んでほしい」標さんが最初に買ったときに言ってくれた。

もう飲むことはできないけど、僕の中の世界一美味い珈琲は
「標さんの焙煎したマンデリン」ってことはこれからも忘れない。

今日この本を読んで、お弟子さんがいることを知り、山形県の珈琲店に豆を発注してみました。
おいしい珈琲に出会えるといいな。

標さんのご冥福をお祈りします。
たぶん天国で「焙煎の神様」として、珈琲をふるまっていることでしょう。

090107_2


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コメント

そうですそうですっ。
もっちゃんさんみたく、量を飲む人にはちょっと
高価でしたが、美味かったんですよ~。
いい豆見つかったら送ります☆

投稿: Gacha | 2009-01-08 07:11

「もか」の豆って以前くれたっけ?
相変わらずコッチでも一日5~6杯飲むコーヒージャンキーだけど、スタバすら近くにないし、近頃旨いコーヒーぜんぜん飲んでないな~。

投稿: もっちゃん | 2009-01-08 04:25

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